価格、金利と並んで「買い時」かどうかを示すもう1つのシグナルが税制です。すでにご存じの人も多いと思いますが、2009年度の税制改正で、住宅取得を後押しする大型減税が導入されています。景気対策の一環として、政府が過去最大規模と喧伝するこの減税の特徴をひと言でいえば、2009年と2010年の2年間に最大の効果を発揮するということ。目玉は「住宅ローン控除」です。正式名称は「住宅借入金等特別控除」といって、「住宅ローン減税」と言い換えられることもある住宅ローン控除は、住宅ローンを借りてマイホームを購入した場合に、年末のローン残高に応じて所得税を控除するというのがその基本的な仕組みです。もともと住宅を買うと所得税が控除されるという税制は、1970年代からありました。「住宅取得促進税制」という枠組みで、政策的に持ち家を奨励してきたのです。同税制はその後も、中味を少しずつ変えながら存続し、「住宅ローン残高の1%を所得税から控除する」という現在の制度の原型ができたのは1986年。そして1999年から2004年にかけて15年で最大587.5万円を控除するという優遇措置が導入されました。これが従来の最大位です。その後は縮小され、2008年に購入・入居した場合は最大控除額が160万円までに縮小され、減税措置も同年で終了するはずでした。それが2009年度の税制改正によって、10年で600万円を限度とする控除に再び拡充され、期限も5年間延長されたのです。587.5万円を抜いて過去最大規模というわけです。もっとも、600万円というのは2009年6月4日からスタートした「長期優良住宅」の認定を受けた住宅を取得した場合に限られます。通称「200年住宅」と呼ばれるもので、耐久性や耐震性、維持管理のしやすさなど9項目の基準をクリアしなければなりません。通常の住宅に比べて建築コストが膨らむため、税制のバックアップで普及を促進しようというわけでしょう。一般住宅の場合は、最大控除額が500万円までです。控除額の上限は、入居した年によって異なります。2009年から2010年(長期優良住宅は2011年)までに入居した場合にもっとも多く、その後、年が遅れるにつれて減少していきます。「ここ2年が量大のチャンス」といわれるのは、そのためです。
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