これまでの日本の住宅の考え方ではかなりの無理があり、これからは高断熱・高気密住宅が住宅づくりの前提になってくると思います。昔のお寺のように、風の通りやすい、すかすかの住宅という選択もありますが、温熱環境や湿度のコントロール、遮音などの問題はクリアされません。ただし、高断熱・高気密によって快適な温熱環境が実現できても、密閉化による空気環境の悪化という矛盾が生まれてくるのは事実です。そこで、適正な換気の確保が大切になってくるわけですが、日本人の場合は、これまで人工的な換気に慣れていないという問題があります。「省エネ」が定着しつつあるものの、その発想のなかに換気設術のイニシャルコストやランニングコストまで考えていないため、十分な換気設備を整えていないケースもあって、これはやはり大きな問題です。高断熱・高気密が悪いのではなく、そこに計画的な換気が脱落してしまうことこそ問題なのです。省エネつまりenergysaのeの考え方ですと、なんでもかんでもエネルギーをカットしてしまうことになりますが、必要なエネルギーだから、それを効率よく利用していこうという発想、つまりenergyefficientという考え方で臨めば、換気設術を維持するコストは、健康を維持していくための最低限のコストという考え方ができるのではないでしょうか。
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