住宅ローンは長期割賦返済なので、完済までの間には本人または会社の予想できない事態の発生(例えば倒産、失業、経営不振、疾病など)によって、毎月の返済に支障をきたす場合があります。ただ、近年は建築費や地価が高騰しているため、自己資金(手持金)の割合が減少しています。その一方で、公庫融資の特別加算に代表されるように、公民ともに融資額が増額されました。その結果、借りやすくなったために、債務過多を理由とする延滞が増加しています。
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家計は景気動向に影響されるだけに、延滞の増減も、それと同じ動きをする傾向にあります。平均では若干上昇しているものの、大きな違いはありません。返済負担率の限界といわれる二五%を超えているものが、個人建設では二〇%、建売住宅では三四〜三七%いますが、これらの世帯は延滞の可能性が極めて高いといえます。特に公庫資金利用者の平均年齢が三八〜四〇歳であることから、住宅取得後、子供の教育費などの出費がかさむこともあり、家計上苦しいやりくりを必要とする年代といえます。そのため、勤務先が不況のため収入が減少したり、商売が不振となったような場合には返済を遅延する恐れが十分あります。公庫の個人向け融資のうち、六ヵ月以上割賦延滞したものの証書貸付残件数に占める割合(長延率)は、昭和六十一年度末の〇・三一%をピークに年々減少しており、平成二年度末では○・○九%となっています。