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建築基準法だけ守ればいいの?

2011.10.21

日本建築学会では、「外壁の配筋は、複列配筋(2列以上の配筋)にすべきである」と基準を設定しています。これは建築基準法とは異なり、建物の将来性、すなわち小さい地震程度では、外壁にクラック(亀裂)がなるべく起こらないように配慮した指針です。一流と言われる設計事務所やゼネコンの設計では、この日本建築学会の構造基準以上の配慮が当然してあります。ところが、マンションの設計・施工で有名なA社は、施主(ディベロッパー・不動産会社)の指示がない限り、建築学会の指針とは異なる自社基準の仕様にしています。

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複列配筋(ダブル配筋)の壁の厚さは15センチ以上必要であるにもかかわらず、外壁の厚さが12センチのシングル配筋(単列配筋)にしているのです。では、なぜダブル配筋が重要かというと、壁の中の鉄筋が1列ですと、コンクリートを打った後に収縮が起き、亀裂が生じやすくなります。コンクリートは水で練って打ちますので乾いてくると収縮しようとします。壁の中の鉄筋が2列であれば1列よりは強いので収縮を抑えようとして、亀裂の発生を少なくします。外壁の場合、コンクリートに亀裂が生じますと雨水が浸入しやすくなり、内側の壁にしみが生じたりすることがあります。さらに1列配筋の場合は、小さな地震でも簡単に亀裂が生じてしまいます。ですから日本建築学会では、基準を設けているのです。建築基準法さえ守れば確認申請は取得できるため、A社にとっては日本建築学会の基準はどうでもよいというわけです。コストを抑えるためには、住まい手の論理は無視する姿勢が伺えます。